感想・解説『ドント・ブリーズ』盲目の老人の家に忍び込み・・・。

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数年前に観たこの映画です。

『ドント・ブリーズ』

2016年に公開されたアメリカのスリラー映画です。

監督はフェデ・アルバレスさんで、ジェーン・レヴィさん、ディラン・ミネットさん、スティーブン・ラングさんなどが出演しています。



日本では2016年12月16日に公開されています。

1時間半ほどの少し短い映画となっています。

story

親と決別し、街を出るため逃走資金が必要だったロッキーは、恋人のマネーと友人のアレックスと一緒に大金を隠し持つと噂される盲目の老人宅に強盗に入る。だが彼は、目は見えないが、どんな“音”も聞き逃さない超人的な聴覚をもつ老人――そして想像を絶する<異常者>だった。

真っ暗闇の家の中で追い詰められた若者たちは、怪しげな地下室にたどり着く。そこで目にした衝撃的な光景に、ロッキーの悲鳴が鳴り響く――。 彼らはここから無傷で《脱出》できるのか――。

https://bd-dvd.sonypictures.jp/dont-breathe/

2016年のアメリカ映画

『ドント・ブリーズ』は2016年に公開されたアメリカ映画です。

ジャンル的にはスリラーやホラー映画などに分類されている作品です。

日本でも公開されていて、僕の住んでいる地方の映画館でも公開されていました。



この映画は90分ほどの決して長くはない映画です。

そして、おそらく製作費もそこまで多くはかかっていない映画です。

映画の舞台となっているのは基本的に老人の家の中だけとなっているのですが、それでいていろいろな工夫がなされている作品です。

3人組の若者と退役軍人

この映画はデトロイトに住む3人組の男女が、ある老人の家に盗みに入るという話です。

老人は大金を持っているという噂があり、かつ盲目であるということもあり、3人組はその老人をターゲットとして定めて実行に移すのですが、入り込んだ家で衝撃を受けます。



老人は元軍人で、超人的な聴覚と、老人とは思えないような腕力、そして銃の扱いを見せる人物だったのです。

3人組は途中からなんとかして逃げ出そうという方向へ目的を変えざるを得なくなるのですが、次第に屈強な老人の前に追い詰められていきます。



そして、中盤に地下室へと入っていくシーンがあるのですが、この先の展開は狂気的というか、かなり衝撃的でした・・・。

ネタバレになりますが、そこには一人の女性が監禁されています。

老人はある目的がありその女性を監禁していたのです・・・。

暗闇で逆転する立場

ラストに向けて、部屋全体が暗闇に包まれるというシーンがあります。

それまでは、老人の盲目という部分が一応ディスアドバンテージとなっていたものの、侵入者の3人は同じ立場となってしまうのです。



正しくは同じ立場でもなく、暗闇に包まれてしまうと、普段から何も見えていない世界で暮らしている老人の方が有利となってしまいます。

急に視覚を失った若者たちと、普段から見えない世界で暮らしている老人とでは完全に立場が逆転してしまいます。

この辺りの作り方や、描き方は本当にうまいな・・・と思いました。



というか、映画としての完成度というか、お金をあまりかけずにアイデアでここまで面白い作品が作れるんだな・・・と、ちょっとした感動すら覚えてしまいました・・・。

ずっと緊張感のある展開が続いてくのですが、いろいろな道具を使ったり、犬の存在が重要となってきたりと、予想のできない展開が続いていきます。



そして、例の地下室での展開・・・・。

あそこは完全にホラーの部分です。作り手頭おかしいんじゃないかって笑

老人のバックグラウンドが気になってしまう・・・

この映画、老人がどういう人生を歩んできたのかという過去の部分はあまり描かれません。

個人的にはそこがすごく気になってしまいました。

一体どんな過去があってああいった状態になったんだろうって・・・。



でも、映画としてはそれは入れなくても正解だとも思いました。

下手に辛い過去なんかを入れ込んで、感動を誘うような感じとなっているとそれはそれで冷めてしまう気もするので・・・。

盲目のマシーンみたいなキャラとして一貫していたのは正解だと思います。



それにしても、本当に良くできた映画だなと思いました。

劇場でみると静かなシーンとかは本当に緊張感がある感じで。

こういう映画、他にもいろいろ観てみたいなーと。

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