感想・解説『表参道のセレブ犬とカバーニャ要塞の野良犬』色々考えさせられるキューバ旅行記です

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読むとどこかへ行きたくなるはずです。

『表参道のセレブ犬とカバーニャ要塞の野良犬』

オードリー若林さんによる著作で、2017年にKADOKAWAより出版されました。

若林さんがキューバへ一人旅へ訪れた際のことを描いた書き下ろしエッセイとなっています。

旅行文化の発展に貢献するであろう書籍に贈られる斎藤茂太賞を受賞している本となっています。

内容紹介

オードリー若林、東京から楽園キューバへ逃亡を図る!

読者の共感を呼んだ前作「社会人大学人見知り学部 卒業見込」を出発点に、新たな思考へと旅立ったオードリー若林の新境地! 

累計20万部に迫る前作『社会人大学人見知り学部 卒業見込』。

そこで吐き出された社会への違和感、悩みは普遍的なものだと思っていたけれど、「あれ? これって人が作ったシステム上の悩みに過ぎなかったのか?」
と気づいてしまった著者。

「俺が競争したい訳じゃなかった! 競争しなきゃ生きていけないシステムだった!」

新しい発見に意識がいったところで、「別のシステムで生きる人々を見てみたい」と、猛然とキューバへ旅立った。

キューバはよかった。そんな旅エッセイでは終わらない、間違いなく若林節を楽しんでもらえる、待望の書き下ろしエッセイです。

本当にプライベートで若林さんが撮ったキューバ旅行の写真も多数掲載予定。

https://www.kadokawa.co.jp/product/321703001101/

キューバ旅行のことを書いた

『表参道のセレブ犬とカバーニャ要塞の野良犬』読みました。

これは最近凄くハマっているオードリー若林さんによる著作で、2017年に刊行されています。



どういう内容の本なのかというと、一言でいうとこれは旅行記です。

若林さんが仕事が休みとなって一人でキューバを訪れ、そこで見たいろんな光景や、いろんな人のことを描いています。

その旅行を通じて、自分にとって本当に大切なものを見つめ直すような内容となっています。

めっちゃいい本

読み終えてみて、凄くいい本読んだな・・・と素直に思いました。

好きな芸人さんが書いた本だということを差っ引いても、ひとつの書籍として凄くいい本です。



僕も一人で海外を訪れたことが何度かあるのですが、その時に感じたことに近いことが書かれているとともに、新鮮なことも書かれていて。

読むときっとどこかへ行きたくなるのではないかと思います。



若林さんは、日本のニュースも入れず、完全に一人でキューバを訪れています。

日本社会から一時的に完全に離れてみたいと思ったとのことです・・・。



この気持ちは正直凄く分かります。

日本という競争社会は、常に他人からの視線や、他者との競争にさらされています。

それに疲れ、ちょっと別の世界を見てみたいと思うことは理解できる人は多いのではないかと思います。

システムの違いを

知らなかったのですがキューバは社会主義の国です。

自由競争の資本主義となっている日本とはシステム的に大きく異なっています。



この本ではそんなシステムの違いについて書かれています。

専門家的な視線ではなく、いい意味で凄く一般人的な視線で二つのシステムの違いについて書かれています。



日本的な自由とキューバ的な平等と、どちらにも良い部分もあり、悪い部分あり、優劣をつけることは難しい話でもあります。

タイトルになっている『表参道のセレブ犬』と『カバーニャ要塞の野良犬』も、その二つのシステムのことを象徴的に表しています。



カバーニャ要塞という場所で見た寝そべっている野良犬を見て、その様子にやけに目を奪われた。という感じは凄く分かります。

一人で海外に行くと、同じようなことを思うことがあると思います。

現地の人からしたら日常の1シーンでも、外から来た人にとってはこの上なく新鮮で。

そんなこともまさに一人旅ならではなのかなと。

最後には

そして、最後には自分にとって大切なことはなんなのか・・・ということにも思いを巡らし日本へと戻ってきます。

1年前に亡くなった父親との話は凄くパーソナルな話であるとともに、普遍的な話でもあって。



海外一人旅は、凄くいいものです。

僕も何度かしたことがあるのですが、全てを自分でやらなければならないけど、凄く自由な気がします。



遠くへ行くこともできれば、ホテル近くで散歩するのも自由です。

何かしらトラブルのようなものもあったりするのですが、それも含めて終わってみればいい旅だったなーと。



この本は斎藤茂太賞という賞を受賞しています。

芸人による受賞で話題作りでは何かという声もあったそうですが、多分読んでみれば納得するんじゃないでしょうか?

めっちゃいい本で、必ずどこかへ行きたくなるはずです。

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