感想・解説『レベルE Vol.2』

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『レベルE』2巻です。

『レベルE』

冨樫義博さんによる漫画作品で、週刊少年ジャンプにて1995年から1997年にかけて連載されました。

『幽☆遊☆白書』と『HUNTER×HUNTER』との間に連載されていた作品で、2011年にテレビアニメ化もされています。

ジャンプ連載時は月一連載となっていて、コミックス全3巻となっています。

内容紹介

超ムカつくやつ!なのに、なんだか憎めないアホバカ王子の次なる野望は、地球人の小学生による正義の戦隊「カラーレンジャー」を結成することである。

むりやりメンバーに選ばれた5人の運命は?

https://www.s-manga.net/items/contents.html?isbn=4-08-872072-5

レベルE 2巻

『レベルE』の2巻です。

この巻では、『原色戦隊カラーレンジャー編』という話と、3巻へと続く『マクバク族サキ王女・ムコ探し編』の始まりの1話が収録されています。

1巻に登場していた高校球児の彼は登場せず、ドグラ星第一王子の遊びが描かれています。



読んでみて思ったのは、この漫画実はギャグ漫画なんじゃないかってことです。

緊張感あるような部分もありますが、全編通じて遊び心に溢れていて、緊張と緩和で笑えるところも多いです。

カラーレンジャー編

最初に書かれているのがカラーレンジャー編です。

これは王子が宇宙のRPGツクール的なものを使い、5人の小学生を巻き込んでRPGで遊ぶという話なのですが、これまた凄くよくできている話です。



冨樫さんは相当ゲーム好きなんだろうなーと思える描写も多く、途中の見開きにはなぜか今田耕司さんと東野幸治さんらしき絵もあったりします。

5人の小学生はそれぞれ色に応じた力を与えられ、魔王の仕掛けたゲームの世界を進んでいくこととなります。



しかし、魔王は人工知能で独自の成長をしていき、王子も制御できなくなっていき・・・という話となっています。

RPGをやったことはもちろん、ゲームをやったことがある人であれば、思わずクスッとしてしまうような描写も結構あったりして、ゲームというもの自体を俯瞰的に見ているような話です。



一つのゲーム制作の形というか、物語制作の形を示しているような気もしたりして。

ムコ探し編

そして、最後の1話と次の巻へと続いているのが、マクバク族王女のムコ探し編となっています。

これはマクバク族という宇宙人の王女がムコ探しへと地球にやってくる話です。



マクバク族の王女は多種族を交配相手として選部のですが、選ばれた種はその後滅びてしまうと言われています。

そんな王女が地球にやってきて、ある人物のことを好きになり・・・という話です。



この話は、読んでみて凄く思ったのは、ちょっとキメラアント編と似ている部分があったりして、というか基盤となっている話なんじゃないかってことです。

他の種族と交配するという部分や、3巻でですが出てくる女王の姿も、キメラアント編へと繋がっている気がしました。



結末は・・・描かれているのは3巻なのですが、意外な方向へと進んでいきます。

『HUNTER×HUNTER』へと繋がる

読んでいて凄く思うのは、後に描かれる『HUNTER×HUNTER』へと繋がる部分が結構あるなーということです。

ハンターハンターでのグリードアイランド編や、キメラアント編を思い起こさせるような部分が結構あったりして、やっぱりこの人の考えていることって面白いなーとか思ったりして。



どこかで冨樫さんが、面白い作品を描くメソッドのようなものが自分の中では明確にある。

というような事を言っていたのを見た事があるのですが、本当にそうなんだろうなとか思ったりもしました。



若干読んで、理解するの大変な部分もあったりもしますが、ちゃんと読めばしっかりと分かるようになっているはずです。

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