感想・解説『レベルE Vol.1』

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冨樫さんの『レベルE』1巻です。

『レベルE』

冨樫義博さんによる漫画作品で、週刊少年ジャンプにて1995年から1997年にかけて連載されました。

『幽☆遊☆白書』と『HUNTER×HUNTER』との間に連載されていた作品で、2011年にテレビアニメ化もされています。

ジャンプ連載時は月一連載となっていて、コミックス全3巻となっています。

内容紹介

地球にやってきたドグラ星の第一王子は、最高の頭脳と最悪な性格の持ち主だった! 

王子はディスクン星人と手を組み、地球人の高校生をもまきこんで、親衛隊員の忠誠心を試そうと大芝居をうつが?

https://www.s-manga.net/items/contents.html?isbn=4-08-872071-7

狭間に書かれた冨樫さんの漫画

『レベルE』は冨樫義博さんによる漫画です。

連載がされていたのは1995年頃となっています。



当時30歳くらいだった冨樫さんは、既に『幽☆遊☆白書』で超人気漫画家となっていて、『幽☆遊☆白書』の連載終了後に月一で連載されていたのがこの作品です。

月一連載というのはおそらくジャンプとしてもあまりないことで、かなり自由に時間をかけて書かれているという印象を受けます。



『幽☆遊☆白書』の連載終了時にあった持病のことも考慮してとのことかもしれないのですが、

この『レベルE』は本当に『書きたいものを、書きたいように、書きたいだけ書く』という感じで書かれている漫画だなーと思います。



そして、やっぱりこの人間違いなく天才なんだな・・・と思うような内容となっています。

(ちなみに『レベルE』のEとはエイリアンの頭文字をEだと勘違いしていたとのこと)

1巻では

そんな作品の1巻なのですが、この巻では大きく二つの話が書かれています。



一つ目は本作の主役とも言える王子が地球に襲来する『バカ王子・地球襲来編』となっていて、山梨を舞台に未来を有望視される高校球児の元に宇宙人がやってくる話です。

そして二つ目が『食人鬼編』で、これはキャンプに来ていた学生たちが偶然食人鬼の姿を目にし、調査をしてくという話となっています。



それぞれ読んでみて、どちらも本当にく考えられているな・・・という感じとなっています。

月一連載ということで、時間がたっぷりあったのか、細かいところまで練られている話となっていて、文字数も多めです。



しっかりと読み込まないといけない作品となってはいますが、読み終えるとなるほどなーという感じです。

時間をかけて作るということ

これを読んで凄く思ったのは、やっぱり週刊連載と作品の質の両立ということは、相当難しいのかもなーとか思いました。

でも、逆に才能のある人が時間をかけてしっかりと書いた作品は、本当にすごいな・・・ということも思います。



連載休止中となっている『HUNTER×HUNTER』も、欲を言えば毎週読みたいけど、最近連載が再開されたときの密度は本当に凄まじいです。

悪く言えば『わがまま』なのかもしれませんが、それでいい作品を生み出せるのであれば、個人的には全然OKです。



漫画ってそういうある意味残酷な側面もあるなーとかも思いつつ、やっぱりいい作品には時間がかかる気がします。

出版社側からしたら、人気のある作品は週刊で、長く続けて欲しいと思うのも当然かもしれませんが、やっぱり作り手側は大変なんだろうな・・・という。

この人すごすぎます

『レベルE』1巻だけでなく全て読んでみて、やっぱりこの冨樫義博さんという人すごいな・・・と。

そして、(いい意味で)本当に頭おかしいなと思いました。笑



いろんな尺度があって、好き嫌いという物差しもあるとは思うのですが、個人的には一番好きな漫画家かもしれません。

この『レベルE』もアニメ化されていたりと、根強いファンがいる作品だと思います。

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