
ようやく入手できました。
『鬼滅の刃 20巻』
吾峠呼世晴さんによる漫画『鬼滅の刃』の最新刊で、2020年5月13日に発売されました。
全16種類のポストカードが同梱されている特装版も同時発売されていて、書店では売り切れが続出。
第170話から第178話までの全9話が収録されていて、無限城での上弦の壱との戦いが描かれています。
内容紹介
上弦の壱と交戦する岩柱・悲鳴嶼と風柱・不死川。激しさを増す戦いの中、二人の柱は痣を出現させ連携して戦うも、驚異的な強さに圧倒され続ける。
https://www.s-manga.net/items/contents.html?isbn=978-4-08-882282-2
そして、上弦の壱の一部を取り込み回復する玄弥だが…。激闘の行方は──!?
ようやく入手・・・
先日ジャンプで連載が完結してから一気読みしている『鬼滅の刃』。
20巻は現在発売されている最新刊となっています。
特装版はすぐに売り切れていて、普通のでもと思って書店をまわったのですが、なかなか発見できず・・・。
今日ようやく見つけることができました。
鬼滅の刃は23巻までの刊行予定となっていて、あと3冊コミックスが出る予定となっています。
既刊の分はこれで全て読んだのですが、この作品がなぜ人気となっているのか凄く良く分かりました。
シンプルに凄く面白いです。
最終決戦
この20巻は鬼側でボスを除いて、一番の実力とされている上弦の壱との戦いが描かれます。
そして、彼の過去についても描写があったりして、結構奥深い巻となっていると思います。
鬼殺隊の柱の中でも1番の実力者である悲鳴嶼(ひめじま)さんのガチ戦闘も描かれていて、熱い展開です。
言うなれば、主人公と、ラスボスである無惨を除けば、事実上の最強同士の戦いが描かれているのです。
そして、この作品の大きな魅力となっているのが、敵側にもある過去の話です。
この巻で描かれている話は結構グッとくるものがありました。
嫉妬という感情
最強の鬼である上弦の壱・黒死牟は人間だった頃、双子の弟がいました。
双子は当時不吉なものだとされ、後継とされない弟のことを可哀想だと思っていた彼なのですが、弟に非凡な剣の才があることを知ります。
さらに母親にいつもついて回っていると思っていた弟は、実は病気の母親を支えていたのだということを知ります。
自分にはない才を持ち、自分の知らないことにもいち早く気がついていた弟に対し、兄は激しい嫉妬を覚えます。
母の死後、弟は家を離れ、しばらく兄弟が会う事はなかったのですが、ある日、不意に二人は再会します。
兄は弟に鬼から命を救われ、より強く、非の打ち所のない人格者となった弟の姿を目にするのです。
そして、痣の発現により自分の命が長くないと知った兄は鬼になる事を選び・・・
というような話です。
双子でなければ・・・
この話、読めば読むほど本当に奥が深いです。
というより、世の中において、何をやっている人でも抱きうる感情のような気もしました。
勉強やスポーツ、芸術、など世の中は比較で溢れています。
そして、何をやるにしても自分より優れた誰かが存在する場合がほとんどです。
そんな誰かを前にした時、人は自分の『持ってなさ』を自覚することとなります。
それは嫉妬という感情に変わり、次第に怒りや憎しみへと変わってしまいます。
この話の深いところは、二人が双子であったというところにもあります。
おそらく彼らが完全な他人であれば、もしくは年が一つでも離れていればそこまでの嫉妬は抱いていないのではないかと思います。
互いを尊重しあう協力的な関係にもなれていたのかもしれないのです。
しかし、双子である兄は自分と同じスタートである弟だけがなぜ特別なのか?という思いを拭い去ることができません。
それは鬼となり、勝ち続けても決して消すことのできないものだったのです。
その感情が、他人からの評価や、外からの物差しであればまだよかったのだと思いますが、兄が抱えていた嫉妬の感情は自分の内側から湧き出ているものなのです。
だからこそ、消えることなく、満たされることもなく・・・という。
方向性が違う敵キャラを
死闘の末、上弦の壱・黒死牟は敗れます。
そして、話は更なる最終決戦へと進んでいくのですが、この敵サイドの抱えているものがそれぞれ違う方向性となっているあたりは凄く上手いな・・・と思います。
上弦の壱である黒死牟は嫉妬という感情が元となっていて、上弦の弐である童磨の過去は詳しく書かれていませんが、何も感じない虚無を抱えています。
そして、上弦の参である猗窩座は、強い愛情と怒りを抱えていました。
おそらくラスボスである無惨様はまた何かがあるのだろうな・・・とか思いながらも、この辺りの描き分けが上手いです。
話はさら激化して終わりへと繋がっていくはずです・・・。
早く先読みたい・・・。