感想・解説『ボーダーライン』

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時間があったので、2作連続で見ました。

『ボーダーライン』

『ボーダーライン』は2015年のアメリカのサスペンス映画です。

原題は『Sicario』で冒頭に示されるように暗殺者という意味。



監督は『複製された男』や『ブレードランナー2049』などでも知られるドゥニ・ヴィルヌーヴさん。

出演はエミリー・ブラントさんやベニチオ・デル・トロさん、ジョシュ・ブローリンさんなどとなっています。

音楽はヨハン・ヨハンソンさんとなっています。



2018年には続編となる『ボーダーライン ソルジャーズデイ』が公開されています。

STORY

女性のFBI捜査官であるケイトはある誘拐事件の捜査の後に上司の推薦により、国防総省のマット・グレイヴァーのチームに誘われる。

誘拐事件の主犯とされる麻薬カルテルの親玉であるマニュエル・ディアスの捜査にケイトは加わることとなる。



捜査に参加することとなったケイトは、メキシコとの国境であるエルパソで、コロンビア人のアレハンドロと出会う。

作戦や目的がイマイチわからないまま捜査に参加することとなったケイトは、国境を越えメキシコのフアレス市を訪れるが・・・。

麻薬捜査を描いた

『ボーダーライン』見ました。

外出自粛中ということで本を読んだり、映画を見たりしまくってます。



そんな中で見た映画の一つであるこの作品。

公開は2015年(日本では2016年)の映画となっています。



映画の内容としては、結構重い話です。

メキシコの麻薬王の捜査に女性FBI官であるケイトが参加することとなります。

よく分からないままメンバーとなったケイトは今まで自分の知らなかった世界の現実を知ることとなります。



そこでは法で縛ることのできない事がたくさん起きている世界が広がっているのです。

確かにある現実の側面

こういう映画は、決して笑える楽しさはないのですが、個人的には結構好きです。

似たような作品として『悪の法則』という作品を見た事があるのですが、この映画はめちゃくちゃ好きです。



映画を見るということは、その作品の世界観をある種、包括的に見ることとなります。

登場人物たちの世界を一つ上の視点から見ているのです。



しかし、この『ボーダーライン』や『悪の法則』のような作品は、そういう視点で見たとしてもその全貌が見えてきません。

実は起こる事が事前に言われていたりと、映画的な見やすさはあるのですが、何を見せられているのか分からないまま話は進んでいきます。



そして、それは麻薬捜査に参加することとなったケイトも同じです。

ケイトは麻薬捜査については素人であり、そこでマットというちょっと怪しげな人物と出会います。

この人大丈夫なのかと少し思いながらも、麻薬捜査に関して彼はプロで、彼の麻薬捜査に関しての『正しさ』を次第に理解していくこととなるのです。



それは決して法で縛ることのできるようなものではありません。

まさに法を平気で破ってくる連中には、法を破ることでしか対抗できないのです。

終盤はある人物が・・・

そして、この作品は終盤である事実が明かされます。



その事実を知り、『あ、実はこの映画はこの人の話でもあったんだ』ということを知ります。

彼は過去に家族を失うという悲しい過去を抱えています。

その復讐のためになんでもしてやるぞという人物なのです。



最後の麻薬王とその家族と対峙するシーンは相当痺れました・・・。

めちゃくちゃ緊張感ある感じで、あれほど痺れたシーンは久しぶりに見た気がしました。



そして、その人とケイトとの最後の会話も考えさせられました。

全ては合法な捜査だったということにサインをしてくれと言うのですが、ケイトはなかなかそれに合意する事ができません。

しかし、半ば強引にサインすることとなり、最後はお前のような人がいる場所じゃないというようなことを言われます。



最後には分解された銃を拾い、窓から狙おうとするのですが、引き金を引くことはできずに、映画は終わることとなります。

リアルで怖いな・・・という

この映画は、結構後味が悪い作品でもあります。

しかし、それでも確かにある現実の一側面を切り取っている作品でもあります。

相当リアルに作られている作品でもあり、だからこそ怖い作品でもあるのです。



続編となっているソルジャーズデイも見ましたが、これもまたすごい映画でした。

話ではこのシリーズは3分作となっているとのこと。

3作目もそのうち公開されるはずです。

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