
2009年に公開されたONE PIECEの劇場版です。
『ONE PIECE FILM STRONG WORLD』
2009年に公開された日本映画で、ONE PIECEの劇場版として10作目となる作品です。
監督は境宗久さんで、劇場版シリーズでは初となる原作者の尾田栄一郎さんがシナリオと製作総指揮を務めている作品。
2009年12月12日公開で、最終興行収入約48億と、ONE PIECE映画としては過去最大のヒットとなっている作品です。
原作者の尾田さんは最初のオファーを断っていたそうなのですが、『Mr.Childrenが主題歌をやってくれるなら頑張る』ということで関わることに。
主題歌はMr.Childrenの『fanfare』。
STORY
偉大なる航路(グランドライン)を航海中の麦わらの一味。
あるひ、ルフィたちの故郷である東の海(イーストブルー)でたくさんの島が襲われているとニュースを耳にする。
一味は旅を中断し、イーストブルーへ戻ろうとするが、突然空から巨大な海賊船が現れる。
それはロジャーたちの時代に暴れていた海賊である金獅子のシキの海賊船であった。
フワフワの実の能力者であるシキは一味を圧倒し、気象センスに目をつけられたナミはシキに拐われてしまう。
そしてルフィたちもシキの能力により空飛ぶ島であるメルヴィユに落とされてしまう。
そこは巨大な動物たちの住む島であり・・・。
10作目となる
『ONE PIECE FILM STRONG WORLD』は10年ほど前に公開されたONE PIECEの劇場版となる作品です。
11年ほど前の映画で、当時映画館へ観に行った記憶があります。
これはONE PIECEの劇場版としては初めてとなる、原作者の尾田栄一郎さんがシナリオを書いている映画です。
このことも話題になり、『0巻』という前日譚のようなおまけコミックが配布されるということもあり、公開当初からかなりのヒットとなっていました。
やっぱり原作者が関わるとなると、やれることの自由度がかなり高いというか、より原作に深く関わっている話も作れるんだなーと思いながら見ていました。
他の人がONE PIECEという作品を「借りて」作る話はやっぱりどこか気を使わざるを得ない部分があるのだと思うのですが、原作者であればそのようなことを気にすることもありません。
ONE PIECEの王道パターン
感想はというと、シンプルにとても面白かったです。
ONE PIECEの王道パターンともいえる話ではあるのですが、シキというキャラクターが本当に魅力的で、かつ舞台となっている世界観もすごく面白い感じ。
新しい出会い→その人の支配・管理する場所へ→そこにある理不尽な格差や支配があり→麦わらの一味がそれを解決する→新たな旅へ・・・
という流れがこの作品のある種のパターンともなっています。
すごくシンプルにも思えるのですが、これをやれば誰しもが面白い作品を作れるかというと、そうではないと思います。
尾田栄一郎さんの神がかり的なキャラクター造形の無尽蔵さ。世界観と、戦闘などのパターンの豊富さ。そこに人と人とのドラマもあっったりして、この作品は出来上がっているのです。
王道な骨組みの上にたくさんのものが乗っかっていて、だからこそこの作品は強いし、たくさんの人に響くのだろうと思います。
一つ思うことは・・・
ただ、一つ思うことは今では原作の漫画の方は結構話が進んでいて、この作品のラスボスともなっているシキという海賊。
『あの頃のルフィたちでは勝てないだろ!!』ということです。笑
映画という限られた時間の中で、強さを見せつけ、最終的には主人公たちが勝たなければならないのは必然なのですが、そこはちょっと気になるところ。
でも、見ている人みんな少しはそんなことを思いながらも、全部ひっくるめて、そんなことを上回るほどこの映画は面白いし、たくさんの人に支持されていることは間違いありません。(僕もそうです。)
主題歌も良かった
そして最後に流れる主題歌の『fanfare』。
これがまたとてもいい曲。ONE PIECEという作品にすごく合っている曲です。
なんとなくONE PIECEとMr.Childrenは通ずる部分があるような気がしていて、産み出そうとしているものの方向性や、
作品に対する姿勢、それぞれの業界での立ち位置なんかも、似通っている部分があるな・・・と。
だからかもしれませんが親和性バッチリな感じです。