感想・解説『レミーのおいしいレストラン』改めて見返しました

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飛行機見た映画シリーズ3つ目です。

『レミーのおいしいレストラン』

ピクサー・アニメーション・スタジオ制作の長編CGアニメーションで、2007年に公開されました。(日本公開は2007年7月28日)

原題は『Ratatouille』でフランス南部の野菜煮込み料理のラタトゥイユから付けられています。


監督は『Mr.インクレディブル』や『トイストーリー3などの監督も務めたブラッド・バード。

アカデミー賞長編アニメーション部門をはじめとし、数々の映画賞を受賞している作品です。

あらすじ

優れた舌を持つネズミであるレミーは、今は亡き天才シェフのグストーに憧れてシェフになることを夢見ていた。


そんなレミーはとある民家で食べ物をあさっているところを見つかり、追い出されてしまう。

嵐の中でなんとか逃げ出したレミーたちネズミの群れだったが、レミーは一人、群れからはぐれてしまう。


パリへと辿り着いたレミーは、グストーの幽霊に導かれ、グストーのレストランへと辿り着く。

目を輝かせ厨房を見ていたレミーだったが、キッチンにいる見習いシェフであるリングイニを見つける。


掃除係とされているリングイニだったが、コンロの上にあるスープをこぼしてしまう。

手直ししようとするものの、すればするほどスープはおかしな味になっていき・・・。


そんな様子を見たレミーは、自分の手でスープを手直しする。


おいしいスープが出来上がり、ことなきを得るがリングイニはシェフから、そのスープを再現することを求められる。

自分ではそんなことはできないリングイニだったが、スープを手直ししたのはネズミのレミーであることを知り、二人は手を組むこととなる・・・。

ピクサーのアニメーション作品

『レミーのおいしいレストラン』は2007年に公開されたアニメーション映画です。

何度か見たことはあったのですが、飛行機の中に入っていたので再度見てみました。


前に見た時から結構好きな作品ではあったのですが、相変わらずとてもいい作品でした・・・。

この作品はとてもピクサーらしい作品で、さらにとても難しいことに挑戦している映画でもあると思います。

ネズミの主人公

主人公はレミーという名のネズミです。

優れた舌を持っているネズミなのですが、いわゆる普通のネズミです。


舞台となっているのはフランスのパリにある一流レストランです。

美しい街というイメージのあるパリという街で、さらにネズミが一番嫌悪される場所ともいえるレストランが舞台となっているのです。


こんな発想、思いついたとしても、制作するためにGOが出るとは思えません・・・。

しかし、そこはさすがはピクサーというか、絶妙なバランスで、とても面白いエンターテインメントして仕上げています。

ネズミに対する厳しい視線を持ちながら・・・

この作品では残酷なまでの、ネズミに対する人間たちの嫌悪が描かれています。

ネズミはそういう存在なのだという視点をしっかりと描いているのです。


それでいて、最終的にはすごく上手な結末となっています。
 
この話はレミーとリングイニという、『不完全なもの同士が力を合わせ、共存する話』なのです。


そう考えると、とても普遍的な話とも言えます。

対ネズミはかなり特殊かもしれませんが、世界にはそのようなことで溢れています。

批評家の言葉

この作品では、ラスボス的な存在としてイーゴという人物が登場します。

彼は有名な料理評論家で、彼の一言で潰れた店も多くあるというような人物です。


そんな彼が最後にレミーの作ったラタトィユを食べるのです。

彼は自分の子供の時のことを思い出し、強い感動を覚えます。

そして、彼はキッチンを見て、それを作った『本当のシェフ』が誰だったのかを知ります。


その後には少し長めのイーゴのセリフが入ります。

『批評家は気楽なものだ・・・』というような言葉があるのですが、これがなかなかの名台詞。


そして、ピクサーが一貫して持ち続けている姿勢のようにも思えます。

批評する側になるのは簡単だけど、決してその側には立たないというような熱意のようなものを感じました。

さすがは・・・

この映画はディズニー、ピクサーらしく老若男女が楽しめる作品です。

それでいて、挑戦的なこともしていて、奥の方には深いテーマ性もあったりします。

本当に、さすがはピクサーという感じです・・・。

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