
2014年に発売されたRHYMSTERの2枚目となるベスト盤です。
『The R〜The Best of RHYMESTER 2009-2014〜』
日本のHIPHOPグループRHYMESTERの3枚目となるベストアルバムで、2014年9月24日に発売されました。
2009年リリースのアルバム『マニフェスト』から2013年リリースの『ダーティサイエンス』までの曲から選曲された曲に加え、未発表曲を含め全17曲が収録されています。
通常盤の他、Blue-ray付き、DVD付き、3枚組の4形態で発売されました。
収録曲
- ONCE AGAIN
- K.U.F.U.
- Come On!!!!!!!!
- ラストヴァース
- ちょうどいい Piano session with SWING-O
- Walk This Way
- そしてまた歌い出す
- Hands
- POP LIFE
- 余計なお世話だバカヤロウ
- トーキョー・ショック feat. COMA-CHI
- フラッシュバック、夏。
- サマー・アンセム feat. 小野瀬雅生 (CRAZY KEN BAND)
- The Choice Is Yours
- ゆめのしま
- It’s A New Day Piano session with SWING-O
- This Y’all, That Y’all session with SCOOBIE DO
RHYMESTERのベスト盤
『The R〜The Best of RHYMESTER 2009-2014〜』はRHYMESTERの通算3枚目となるベスト盤です。
最近日本語ラップにすごくハマっていているのですが、その前からよく聞いていたのがRHYMSTERの曲でした。
ちょうど『マニフェスト』が発売されたあたりかよく彼らの曲を聞いていて、それから数年して発売されたのがこのベスト盤です。
これはまさにベスト盤という様な内容となっていて、彼らの魅力がとてもよく詰まっているものとなっていると思います。
様々な角度から
RHYMESTERさんたちは本当に様々な角度からラップというものに対してアプローチをしている人たちだと思います。
日本語ラップに対してそこまで深い知識はありませんが、よく知れば知るほど彼らの偉大さが分かってくる様な気がしています。
少し前に読んだR-指定さんの本にもRHYMESTERさんのことがか書かれていました。
Creepy Nutsの二人もRHYMESTERの音楽には多大な影響を受けているそうで、作る曲にもその面影を感じることもあります。
このベストアルバムに収録されている曲もとても多彩で、普通にかっこいい曲もあれば、少しふざけた様な曲もあります。
『K.U.F.U』や、『余計なお世話だバカヤロウ』なんかはとても遊び心に溢れている曲です。
自分たちの言いたいことをそのまんま歌詞に込めている様な曲でありながら、凄いのが、よくよく歌詞を見てみるとちゃんと韻を踏んでいる部分も多く、しっかりとしたラップ理論に裏付けされている曲でもあります。
特に個人的に好きなのがこの『K.U.F.U』という曲。
これは宇多丸さんとMummy-Dさんのそれぞれの言いたいことが本当に込められている様な曲です。
『そうか俺は天才じゃないんだ』というようなMummy-Dさんの熱いバースもありながら、宇多丸さんのパートではウサギとカメの話が出てきたりと、それぞれ『らしいな・・・』という様な言葉ばかりが並んでいます。
一つ高い視点から
RHYMESTERの凄いところは、一つ高い視点から自分たちのことを客観視する視点を常に忘れていないところです。
日本人がやるHIPHOPというものの歪さについてもとても自覚的な人たちです。
個人的には彼らの強さはここにこそあるのではないかと思います。
自分たちがやっていることのある種の『ダサさ』を理解しながら、それでも紡いていく言葉にこそ宿る何かがあるのだと信じているかの様です。
そんな彼らの姿はとてもかっこいいと思います。
決して誰にでもできることではありません。相当な覚悟と、勇気のいることです。
だからこそ、彼らは今に至るまでたくさんの人たちに支持され続けているのかもしれません。
映画批評も面白い
RHYMESTERは今となっては音楽だけでなく、いろんな分野で活躍しています。
ラジオもやっていますし、宇多丸さんの映画評論はすごく面白いです。
自分の見たことのある映画が取り上げられているときは必ず聞く様にしています。
話を聞いていて、地頭が良くて、努力家でもあるだんな・・・ということが分かります。
これからも聞いていきたいです・・・。