感想『シン・ゴジラ』震災後のゴジラ作品

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3年前に公開されたゴジラ作品。
面白い映画ですねーこれは。

『シン・ゴジラ』

2016年に公開された日本映画で7月29日に公開されました。


総監督・脚本を庵野秀明さんが、監督・特技監督を樋口真嗣さんが担当しています。

主演は長谷川博己さんで、石原さとみさん、竹野内豊さん、高良健吾さん、高橋一生さん、市川実日子さんなどが出演しています。


東宝のゴジラシリーズとしては29作目となる作品で、興行収入は80億円を超えるヒット作となっています。

あらすじ

東京湾羽田沖で突然大量の水蒸気が噴射し、東京湾アクアラインのトンネルが崩壊した。

政府は海底火山などの自然現象が原因だということで対応を進めるが、内閣官房副長官である矢口蘭堂はインターネットなどの目撃情報から謎の巨大生物の存在を示唆する。


政府の役人たちは矢口の言葉を笑い、相手にしないのだが、テレビに巨大な尻尾のようなものが映し出される。

政府の役人たちは緊急で会議を開き、対策を考えるが、その間に巨大生物は蒲田に上陸し街を破壊しながら侵攻を進めていた。


巨大生物は侵攻を進め、途中急速な進化を遂げ、二足歩行を開始する。

政府は自衛隊を使い巨大生物の足取りを探る一方で、「巨大不明生物特設災害対策本部」(巨災対)を設置する。


『ゴジラ』と呼ばれるその生物は日本を侵攻し、米国の協力も得て対策を打ち立てるのだが・・・。

3年前に公開された

『シン・ゴジラ』は2016年に公開された日本映画です。

気がつけば公開されたのは3年も前のこととなります。


劇場でも2回、テレビやAmazonPrimeでも何度か見ている作品です。

この映画は、なかなかに実験的なことをしていながらも、とても面白い傑作と言って間違いない作品だと思います。


日本人であれば必ず響く部分があると思いますし、たくさんの年代の人が楽しめる作品ともなっています。

ゴジラといえば

ゴジラといえば、日本映画を代表する怪獣シリーズです。

今となってはハリウッドで映画が製作されるほどの存在となっています。


『シン・ゴジラ』もそのゴジラシリーズの作品の一つです。

この作品は、第1作である『ゴジラ』に似た作りとなっています。


ゴジラが上陸したことのない世界を描いているのです。

突如現れた『ゴジラ』という強大な巨大生物に対し、人が可能な限りの力を尽くして立ち向かうという、ある意味ではとてもシンプルな話です。

とても特殊な作り

この映画はとても特殊な作りをしています。


物語の序盤から細かくカットが割られたシーンが続きます。

セリフ一つ一つごとにカットが割られています。


そして、専門的な言葉や、明らかに読みきれないような字幕がたくさん表示されます。

一時停止しながら観れるDVDならまだしも、映画館でこれを観ていて全ての情報を受け取ることはほぼ不可能です。


しかし、この映画の凄いところはその情報の全てを受け取り、理解していなくても映画を理解するのには問題ありません。

話はとてもテンポよく進んでいきます。

庵野秀明さんの作品

総監督である庵野秀明さんはアニメシリーズである『エヴァンゲリヲン』の監督でもあります。


そして、『シン・ゴジラ』はとてもエヴァンゲリヲンと似ている作品となっています。

突然現れる巨大な敵に対し、持てる力を持って撃退するという話です。


エヴァンゲリヲンでは主人公たちがロボットであるエヴァンゲリヲンの乗り込んで戦うこととなるのですが、『シン・ゴジラ』はそうではありません。

戦うのは人間なのです。


この映画を最初に見たとき思ったのは「碇シンジが不在のエヴァンゲリヲンみたいだな」ということです。


ゴジラ以外は限りなくリアルに描かれていながら、突然現れた虚構としてのゴジラ。

まさにキャッチコピーにもあったように「現実(ニッポン)対虚構(ゴジラ)」という作品なのです。

震災後の日本を描く

1作目のゴジラが、戦後に作られ、核爆弾のトラウマに対抗する日本というようなニュアンスの映画だったのに対し、『シン・ゴジラ』で描かれているテーマの一つが東日本大震災後の日本です。

東日本大震災は、戦後日本において最大とも言えるほどのトラウマを植え付けるような出来事となっています。


現在も復興は完全には進んでいない状況です。

おそらく『シン・ゴジラ』を見た日本人のほとんどは震災後のあの光景をイメージしたはずです。

ゴジラ怖いな・・・

途中、ゴジラによって壊滅的な破壊を受けてしまうこととなります。

このシーンは圧巻でした・・・。

純粋にゴジラ怖いな・・・ときっと思わせられます。


しかし、そこから立ち上がり、最終的にゴジラを撃退する様子はとても清々しく、感動的でもあります。

世界における日本の立ち位置というものも見据えていて、最後はホッとするような作りになっています。


トータルとして本当に面白い作品です・・・。

おそらく、これから時間が経っても日本映画における一つの名作として認知されていくのではないでしょうか。


話によると庵野監督はシン・ウルトラマンを製作することが決まっているとのこと。

そして、『シン・エヴァンゲリヲン』の公開も来年に控えています。

どちらも楽しみすぎます。

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