感想『天気の子:RADWIMPS』形ないものに形を与えること

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映画『天気の子』の音楽全てを担当したRADWIMPSのサウンドトラックです。

『天気の子』

2019年7月19日に発売された、日本のロックバンドRADWIMPSによるサウンドトラックです。

同日に公開された映画『天気の子』の劇中音楽の全てを収録したもので全31曲が収録されています。


主題歌5曲と、劇伴26曲となっていて主題歌のうち二つは女性シンガーである三浦透子が参加しています。

映画の公開に伴い『愛にできることはまだあるかい』のMVが公開されています。

収録曲

 1. 『天気の子』のテーマ
 2. 優しさの味
 3. K&A 初訪問
 4. 占秘館へようこそ
 5. K&A 入社式
 6. 風たちの声 (Movie edit)
 7. 陽菜、救出
 8. 晴れゆく空
 9. 空の海
 10. 御宅訪問
 11. 初の晴れ女バイト
 12. 祝祭 (Movie edit) feat.三浦透子
 13. 花火大会
 14. 気象神社
 15. 芝公園
 16. 二つの告白
 17. 首都危機
 18. 真夏の雪
 19. 天気の力
 20. 家族の時間
 21. 消えゆく陽菜
 22. 永遠の雲の上
 23. 晴天と喪失
 24. 帆高、逃走~子供達の画策
 25. バイクチェイス
 26. 陽菜と、走る帆高
 27. 愛にできることはまだあるかい (Movie edit)
 28. グランドエスケープ (Movie edit) feat.三浦透子
 29. ふたたびの、雨
 30. 大丈夫 (Movie edit)
 31. 愛にできることはまだあるかい

映画音楽として

RADWIMPSのアルバムである『天気の子』は、同名映画である『天気の子』のために作られたサウンドトラックとなっています。

新海誠監督による『君の名は。』に続き『天気の子』でもRADWIMPSが劇中音楽を担当しました。

主題歌だけでなく、劇中に流れている伴奏も全て彼らによるものとなっています。


この『天気の子』という映画。既に2回劇場で見てしまいました。
個人的にはとても好きになってしまった映画です。

この映画を好きになれない人が一定数出てくるような作品でもあると思いました。


しかし、僕はこの映画がとても好きです。『君の名は。』以上に好きになりました。

そして、RADWIMPSの音楽がその映画の大きな魅力の一つになっていることは間違いありません。

RADWIMPSの音楽とは

RADWIMPSの音楽は、一枚目のアルバムから一通り聞いてきました。

好きな曲もたくさんあり、ライブにも何回か行っています。


初期の頃はとてもパーソナルなラブソングが多かったような気がします。

好きな特定の誰かに対しての思いを綴っているような曲です。


どこかのタイミングで、彼らの曲は少し変わったような気がしています。

少し哲学的なテーマを扱うようになり、『個人』から『世界』のことを歌うようになったような気がします。


そして、『形のない何か』に形を与えることが本当にうまい人たちなのだなともすごく思います。

それは希望や夢、愛、天気、時間、季節など、はっきりと形あるものではないけれど、確実にこの世界に存在している何か。

そういうものに形を与え、存在するものとして扱って曲にしているのです。


ほぼ全ての曲の作詞作曲をしている野田洋次郎さんの曲作りの能力は正直、本当にずば抜けていると思います・・・。

『夏は秋の背中を見てその顔を思い浮かべる』
『重力が眠りにつく1000年に一度の今日』
『愛にできることはまだあるよ』
『5次元にからかわれて』
『その言葉の眼をもう見れなくなったのはいつからだろうか』

どれも形のない何かを『存在しているもの』としているような本当に上手な比喩だと思います。

音楽とは

そして、形のない何かとして彼らが常に向き合っているもの。それが『音楽』というものです。

音楽は確かに存在しているものでありながら、実際に形として分かる何かがあるわけではありません。

しかし、音楽には人の人生を変える力があるし、もっと言えば世界を変える力を持っています。


極端な話、音楽によって人は導かれ、世界は良くもなるし悪くもなると思います。

形のないものに形を与えることは、音楽を作っていく過程そのものでもあるのかもしれません。

そう考えると、RADWIMPSの音楽が魅力的であり、たくさんの人に受け入れられ、必要とされているのも当然のことなのかもしれません。

主題歌5曲

アルバムには主題歌として使われているものが5曲収録されています。

中でもやっぱりいいなと思うのは『グランドエスケープ』という曲と、『愛にできることはまだあるかい』という曲です。


映画でもとても効果的に使われて、特に『グランドエスケープ』のシーンは鳥肌ものでした。

正直、映画の気なる部分や細かい部分もこのシーンだけで全部OKと思えるほどです・・・


そして、エンディング曲ともなっている『愛にできることはまだあるかい』という曲。

これはMVも製作されていますが、なかなかの良曲でした・・・。
とてもRADWIMPSっぽいバラード曲となっています。
(過去の曲で言うならば『狂心病』みたいな感じだと思いました。)


それにしても、新海誠さんとRADWIMPSのコンビ・・・。

相変わらずいいもの作りますね・・・おそらくある程度の人から嫌われることも自覚している上で、逃げずに作りたいものを作っているような感じだと思います。

それって、実はとても難しいことではないかと思います。

これからもまたこの組み合わせで映画を作ってくれるのでしょうか・・・。
楽しみすぎます・・・。

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