感想『(映画)海獣の子供』海の美しさと、生命の誕生

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有給取れたので、映画館で観てきました。

『海獣の子供』

五十嵐大介による日本の漫画。

2006年から2011年まで『月間IKKI』にて連載され、単行本5冊が刊行。

劇場版ドラえもんや、宇宙兄弟などの監督である渡辺歩によって劇場アニメ化された。

2019年6月7日に全国公開。

音楽は久石譲。主題歌は米津玄師が担当(『海の幽霊』)。

声の出演として芦田愛菜や稲垣吾郎、蒼井優などが参加。

あらすじ

ハンドボール部に所属する女子中学生琉花は、夏休みに入って早々部活の練習中のトラブルで部活に参加することを禁じられてしまう。

部活に参加できなくなった瑠花は、父親の働く水族館を訪れ、そこでジュゴンに育てられたという少年、海と出会う。

そして、彼の兄である空とも出会い、3人の出会いをきっかけに地球上で様々な現象が起こり始める。

夜空の彗星が海へ堕ちた後、世界中の海の生物が日本へと移動を始める。

巨大なザトウクジラまでが姿を現し、海の生物たちの『ソング』とともに『祭り』が近いことを伝え始める・・・。

漫画原作のアニメ映画

ちょっとした話題になっている映画『海獣の子供』。

早速映画館で観てきました。

この作品のことは、正直全く知りませんでした。

漫画は、5年間ほど連載されていて、単行本も5冊刊行されています。

全く知識のない状態で観た劇場アニメ版でした。

原作を読んでいないからかもしれませんが、話はなかなか難しかったです・・・。

女子中学生が二人の少年との出会いをきっかけに、海の神秘、世界の神秘に触れていくという話です。

生命の誕生、宇宙の誕生など、テーマは大きく、抽象的な表現も多いです。

おそらく、原作も全てに答えを用意しているものではないような気がします。(読めてはいませんが・・・)

読者がそれぞれの解釈をする余地のある開かれているものとなっているのではないかと思います。

アニメとしての演出や音楽

話自体は、やや難しいかもしれませんが、アニメとしての演出や音楽などは今までに観たことがないほど凄かったです・・・。

海の美しさや、海に生きている生物の多様さ。

そして、10代の少年少女の持っている、どこか不器用でありながら強くもあり繊細でもあるようなあの感じ。

それをアニメーションで表現することは決して簡単ではないはずです。

そして、音楽。

劇中音楽は、ジブリ作品でおなじみの久石譲が担当しています。

主題歌は、自ら名乗り出たほどの原作ファンである米津玄師による『海の幽霊』という曲。

音楽も主題歌も、とてもこの作品の雰囲気にあっていて、映画の良さを際立てているように思えました。

解釈の一つとして

決して一つの固定的な解釈のある作品ではないと思います。

見る人によって異なる解釈があった当たり前で、あえてそうしているのかもしれません。

僕は、この映画は『思春期の少女が生命の誕生の仕組みについて理解する』話ではないかと思いました。

主人公の中学生瑠花は、とても微妙な年齢の少女です。

まだ、大人というには早すぎるけれども、子供と言えないようなそんな年齢です。

彼女は母親との関係も決して良くはなく、学校でも人とうまく付き合えずにいます。

そんな彼女が、二人の少年と出会います。

ジュゴンに育てられたという海と空という不思議な少年たちは、瑠花を今までにない世界へと導いていきます。

そして、彼女は生命が誕生する仕組みについて、おそらく初めて本質的に理解することとなったのです。

途中、そんなようなセリフもありましたが、海が子宮、『ゲスト』は精子のことを表していて、そう考えると『祭』とはセックスのことを表しているのかもしれません。

そう考えると、話の筋が一応会うようには思えました。

そして、最後には瑠花には兄弟ができます。新しい生命が誕生するのです。

そんなひと夏を経て、瑠花は普通の日常へと戻っていきます。

最後にはハンドボール部の傷つけてしまったチームメイトと顔を合わせることとなります。

その後どうなったかは描かれていませんが、きっと瑠花は何かしら前進することとなるのだと思います。

最近のアニメ映画・・・

ここに書いたのは、あくまで僕の解釈の一つに過ぎません。

いろんな解釈があっていい映画であることは間違いありません。

それにしても、最近のアニメ映画は本当にクオリティが高いものが多いなと改めて思いました・・・。

『天気の子』や『トイ・ストーリー4』、『ポケットモンスター ミュウツーの逆襲』など、今年はこれからも楽しみなアニメ映画がたくさんあります。

また、それらの映画も見た後にここに感想を書きたいと思っています。

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