感想『華氏119』とても複雑で、強い国

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結構前になりますが、映画館にて鑑賞。

自分は、何も知らなかったのだと痛感・・・

『華氏119』

華氏119(かしいちいちきゅう)は2018年のアメリカのドキュメンタリー映画。

監督はマイケル・ムーアで、原題は『Fahrenheit 11/9』。

タイトルは、同じくマイケル・ムーア監督の作品である『華氏911』にちなみ、ドナルド・トランプが大統領選の勝利を確信した11月9日から取られている。

日本では2018年の11月2日に劇場公開。

STORY

2016年の11月7日、大統領選挙の投票日前夜、アメリカの人々は初の女性大統領の誕生を確信していた。

しかし、11月9日に当選者として発表されたのはヒラリー・クリントンではなく、ありえないはずのドナルド・トランプだった。

我々はこの時に何が起こっていたのかをどれだけ知っているのだろう。

そして、彼のことを一体どれだけ知っているのだろう。

世界一の大国の大統領として今もその座にいるドナルド・トランプ。

メディアやSNSなどでの過激な発言で話題を振りまいている彼のことをウォッチしてきた一人の映画監督がいた。

『華氏911』でパルムドールという映画賞も受賞しているアメリカの映画監督マイケル・ムーアだ。

彼は一体何を見て、何を映画として収めようとしたのか。

我々の知らないトランプの姿、そして我々の知らないアメリカの姿を映し出すドキュメンタリー映画。

見るまでは分からなかった

別の映画の予告で見て、気になっていた映画でした。

マイケル・ムーアがアメリカ大統領のドナルド・トランプのことを映画にしているということで、見なければと思っていた映画です。

見始めてみると、最初はいきなり2016年のアメリカの選挙戦の場面から始まる。

クリントン勝利のムードとなっている中、トランプが大統領として選ばれる。

この結果はもちろん知っていたし、その時のこともニュースでよく見ていたけれど、実際に僕はドナルド・トランプのことをどれだけ知っていたのだろう。

この映画はトランプのことだけではなく、アメリカで今起こっている様々なことが映し出されている。

フロリダでの銃乱射からの銃規制の話や、フリントという街での汚水問題。

教師の低賃金の問題など、多くの人が関わっている決して小さくはない問題だ。

驚いたことに、映画にはオバマ前大統領も登場する。

しかし、決してその描かれ方は肯定的なものではない。

複雑であるがゆえに強い国

この映画を見て思ったことは、アメリカという国は本当に複雑で、だからこそ持っている強さのようなものがあるのではないかということだ。

日本において、このような映画を作ることのできる人がいるだろうか。

作ることはできたとしても、商業的な部分が関わってきて公開することはできないような気がする。

アメリカの強さはそこにあると思う。

自分の国に対する批判的なことを作品として受け入れるような器がある。

少し前に話題になっていた『This is America』という曲にしてもそうだ。

こんな音楽が日本で出てくるだろうか。

確かに危険だと思うこともある。

銃乱射の事件は定期的に起きているような気がするし、人種差別の問題も未だに残ってはいるのだろう。

しかし、異なっていることが当たり前という文化の中で、対立しながらでも物事を進めていくのだというような文化は、正しくもありつ強いものだと思えてしまう。

日本という国が決して嫌いなわけではないが、『世界の中での日本』という視点で日本のことを考えた時、少なくともアメリカに勝ることは今後数十年はなさそうだ。

個人的には

僕個人の思いだが、個人的にはトランプ大統領は決して嫌いではない。

映画ではファシズムの時のドイツと今のアメリカが似通っていることを暗示するようなシーンもある。

力で物事を動かすことは確かにリスクのあることかもしれない。

しかし、何かをより動かすことができるのも事実だ。

あとはその方向性が良い方向へと動いていけば、きっと世界は良くなっていくと思う。

ドキュメンタリー映画は、あまりしっかりとは見たことがなかったけど、こういう映画も見てみると本当に面白い。

自分が無知であることを気づかせてくれる。

そして、さらに良く知りたいという興味を起こしてくれる。

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