感想『ヘレディタリー/継承』怖いけど、見てよかった・・・

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怖すぎました・・・

さらにホラー映画苦手になりそう・・・

『ヘレディタリー/継承』

2018年のアメリカのホラー映画

監督はアリ・アスターで長編映画初監督作品

主演はトニ・コレット

日本公開は2018年11月30日

映画として、ホラーとして非常に評価が高く、RHYMSTER宇多丸の2018年映画ランキングでも年間1位となっている。

あらすじ

グラハム家の祖母エレンが亡くなった。

娘のアニーは夫のスティーブン、息子のピーター、娘のチャーリーとともに悲しみを乗り終えようとするが、家族の間には不思議な出来事が起き始める。

アニーはグループカウンセリングに参加するようになり、その席でエレンの家族が様々な病気を患っていたことを知る。

息子のピーターは娘のチャーリーを連れ、友人宅でのパーティーに向かうのだが、その帰り道である不幸な事件が起きてしまう。

家族の中はさらに険悪になり、少しずつ家族は崩壊していく・・・

ホラー映画として

今までホラー映画をしっかりと見たことがなかった。

本当に怖いホラーは自分の見えている世界に現実的な影響を持ってしまいそうな気がしていた・・・。

今回、このヘレディタリー/継承を劇場で見てみた。

理由はこの映画がホラー映画としてだけでなく、映画として非常に高い評価を得ていたからだ。

見終えた感想としては、とにかく怖かった・・・。

できることなら、もう二度と見たくはないし、その断片を思い出すこともしたくはない・・・。

それでも、僕はこの映画を見てしまったし、その記憶を消すことはできない。

この映画を『見たことのある人間』として生きていくしかなさそうだ・・・。

いろんなホラー演出

この映画は、どこまでが現実でどこまでがフィクションなのか最初の方は分かりにくくなっている。

不穏な雰囲気はずっと維持していながらも、出てくる人物は『普通』であるかのように見える。

しかし、映画が進むに連れてホラーとしての部分が加速していく。

登場人物の家族たちの行動に説明がつかなくなってくる。

そして、どんどん怖くなっていく。

この家族が呪われているのだということを次第に理解していくこととなる。

この映画にはいろんな種類の『恐怖』が表現されている。

霊的なものや、びっくりさせるという類の怖さもあれば、事故や暴力的な怖さもある。

そして何より、呪われている家族から逃れられないという『血縁』という呪い。

継承がタイトルにもなっていることからも分かるように、逃れられない『家族』という恐怖はこの映画のキモかもしれない。

謎の祝祭感・・・

映画のクライマックスになると家族は完全に崩壊してしまう。

最後には息子のピーターだけが残り、映画の最初から登場していた『ある場所』へと向かうこととなる・・・。

そこには今まで想像することもできなかったような光景が待っている。

そして、なぜか祝福されているかのような謎の祝祭感に包まれる・・・。

この映画の作り手が何を伝えようとしたのかは正直言ってはっきりとは分からない。

しかし、この映がただただ怖いのだということは分かった。

東京では上映中に叫び声をあげても良い『絶叫上映』が行われていたが、怖すぎて叫び声が上がることもなかったという・・・。

この映画は本当に怖い。

そして映画としては非常に高いレベルにあるという。

2018年度ベストのホラー映画という声もあれば、数十年後にもホラー映画のクラシックとして考えられるような存在になるだろうという声もある。

ホラー映画は決して好きにはなれないけど、また機会があれば他のものも見てみたい。

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