感想・要約『FACTFULLNESS』事実と情報

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僕たちはどこまで世界のことを知っているのだろう・・・。

『FACTFULNESS(ファクトフルネス)10の思い込みを乗り越え、データを基に世界を正しく見る習慣』

ハンス・ロスリングさん、オーラ・ロスリングさん、アンナ・ロスリング・ロンランドさんによる著作で、2019年1月15日に発売されました。

データを基に正しく世界を捉えることに関して書かれている本で、数多くの著名人の勧めもありベストセラーとなっている本です。

内容紹介

ファクトフルネスとは データや事実にもとづき、世界を読み解く習慣。賢い人ほどとらわれる10の思い込みから解放されれば、癒され、世界を正しく見るスキルが身につく。

世界を正しく見る、誰もが身につけておくべき習慣でありスキル、「ファクトフルネス」を解説しよう。

世界で100万部の大ベストセラー! 40カ国で発行予定の話題作、待望の日本上陸

ビル・ゲイツ、バラク・オバマ元アメリカ大統領も大絶賛! 

「名作中の名作。世界を正しく見るために欠かせない一冊だ」 ビル・ゲイツ
「思い込みではなく、事実をもとに行動すれば、人類はもっと前に進める。

そんな希望を抱かせてくれる本」 バラク・オバマ元アメリカ大統領
特にビル・ゲイツは、2018年にアメリカの大学を卒業した学生のうち、希望者全員にこの本をプレゼントしたほど。

https://shop.nikkeibp.co.jp/front/commodity/0000/P89600/

冒頭にある3択クイズ

この本の冒頭は13個の3択クイズから始まります。

3択であれば確率的にはチンパンジーでも3割は答えられることができるはずのこのクイズ、実は多くの人はこのクイズに正解することができないといいます。



しかも、それは決して教育を受けられていなかったり、認知力、判断力の低い人ではありません。

世界で活躍するエリートや、専門家。そのような人たちがチンパンジー以下しか正解することができなのです。



むしろ、そういう人たちこそ、間違ってしまうことが多いと言います。

これは、『いかに我々が世界に対して誤った認識を持っているのか』ということでもあります。

当てずっぽうの確率以下ということは我々は『誤った』世界の認識を持っているということなのです。

事実と情報

この本を読んで強く思ったことは、『事実』と『情報』は実はかなり異なっているものだということです。



事実は誰にも変えることのできない『不可逆』なものです。

過去に起こった歴史や、今現在進行形で起きている『事実』は誰にも覆すことのできないものです。



一方で『情報』は誰かが誰かに対して発信しているものです。

そこには必ず人間の意志が介入しています。



発信する誰かがいて、受信する誰かがいる。

情報は必ずその両者が存在する関係性の中で生み出されていくものです。



その意志こそが『情報』と『事実』大きく隔ているものでもあります。

事実は誰の意思も介在することなく自然に生み出されていくものですが、情報はそうではありません。



必ず生み出す誰かがそこにはいるのです。

『事実』をベースとして

この本は『事実』をベースとして物事を判断するための手助けとなる本です。

人は知らぬ間に思い込みに囚われています。



意識的なものもあれば無意識的なものもあるのでしょうが、思い込みは人の目を曇らせ、誤った認識をしてしまいます。

そして、この本ではこんなことが書かれています。



”世界は良くなっていっている。”と。

世界の平均的な生活の水準は上がっていて、最低限の教育を受けることのできる人の数も増えていっているのです。



しかし、それを聞いて、すんなりとその『事実』を受け入れられる人がどれだけいるでしょうか・・・?



報道される『情報』はネガティブなものの方が多いです。

そしてネガティブなものほど耳に入り、心に残るものです。



悪い情報の方が圧倒的に早く広まり、人々の耳に届くのです。

結果、人々はその情報が世界の現実なのだと思ってしまいます。

世界ではたくさんの悪いことが起こっている!悲惨なことが起こっている!と思ってしまうのです。

それこそが世界の『事実』

この本は人がいかに誤った認識を抱いてしまうのか、そしてそうならないようにするにはどうすれば良いのかが書かれている本です。



他にもいくつかのテーマを扱い、とても分かりやすくまとめられています。

『事実』は世界で起きている全てのことで、『情報』は『事実』を切り取っただけのものにすぎません。

そんな正しい世界の認識をするために何が重要という事を手助けしてくれる本だと思います。



そして、この本は結構売れていて・・・・たくさんの人が読んでいます。

更に少しずつでも世界は良くなっていくに違いありません。

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